運送業の2024年問題について

運送業の2024年問題について

2023年12月18日 | We willグループ

社会保険労務士法人We willの増井です。
師走を迎え何かと慌ただしくなってまいりましたが、いかがお過ごしでしょうか。

2024年問題という言葉を一度は耳にされたことがあると思います。
2024年問題とは、2024年に施行される働き方改革関連法によって、物流業界や建設業界に生じる様々な問題のことです。今回は物流業界に生じる問題についてお話していきたいと思います。

大きな影響を与えると考えられているのが、時間外労働の上限規制です。
2024年4月1日からは自動車の運転業務にも時間外労働の上限が適用されます。
原則として、月45時間、年360時間が上限となっており、特別条項付きの36協定を締結した場合に、上限が年960時間(休日労働は含みません)となります。
時間外労働の上限規制が適用され、ドライバーの時間外労働が規制されることで、ドライバーの収入が減り、また会社も請け負える業務量が減り、収益が減ってしまいます。更に物流会社の収益が圧迫されていけば、減少分をカバーするために運賃の値上げをすることが考えられます。

トラックドライバーの年間労働時間は全産業平均と比べて400時間も長くなっています。
有給休暇や特別休暇を利用したり、業務効率を見直すことによって時間外労働の減少をすることができるかもしれません。
これまで十分な管理を行えていなかった事業者も、正しい勤怠管理をしなければならなくなります。その時になって慌てないように、少しずつ準備を進めていく必要があると思います。まずは現状の労働時間を把握し、新しい基準を超えてしまっているようであれば、労働時間削減のための対処方法を一緒に考えていきましょう。
是非ご相談ください。

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