雇入時健康診断のよくある誤解

雇入時健康診断のよくある誤解

2026年3月9日 | We willグループ

社会保険労務士法人Wewill労務事務局です。

4月を控える時期となりましたが、新入社員が入社してくる会社も多いのではないでしょうか。入社の際に実施する「雇入時の健康診断」については、誤った取り扱いをしているケースも少なくありません。
雇入時の健康診断の対象者や実施時期について、一度確認してみませんか?

①雇入時の健康診断の実施目的
新入社員が健康で安全に業務に従事できるかを確認し、適切な職場配置や入社後の健康管理に役立てるために実施をします。単なる健康状態の把握だけでなく、入社後のリスクを未然に防ぎ、企業の安全配慮義務を果たす基礎資料となります。

②雇入時の健康診断の実施時期
実施時期は「雇入れの際(雇入時の直前または直後)」とされていますが、具体的な期限までは明確に定められていません。
日数についての定めはないものの、実施目的と照らし合わせると、雇入れの直前または直後に速やかに実施することが望ましいでしょう。
なお、入社前3か月以内に法定項目を満たす健康診断を受診しており、その結果を提出した場合は、雇入時の健康診断を省略することができます。
ただし、前職の健康診断が3か月以内でない場合や、項目が不足している場合は、改めて受診が必要となります。

③雇入時の健康診断の対象者
対象となる労働者は「常時使用する労働者」であり、パートなどの雇用形態は問いません。
雇入時の健康診断について、パートやアルバイトの方を対象としていないケースも見受けられます。正規雇用の労働者ではないため対象外と勘違いし、実施していない会社も少なくないようです。
パート・アルバイトであっても、次のいずれかに該当し、かつ1週間の所定労働時間が同種の業務に従事する通常の労働者の4分の3以上である場合は、健康診断を実施する必要があります。
・雇用期間の定めのない者
・雇用期間の定めはあるが、契約の更新により1年以上(※)使用される予定の者
・雇用期間の定めはあるが、契約の更新により1年以上(※)引き続き使用されている者
※特定業務従事者(深夜業、有機溶剤などの有害業務に従事する者)については6か月以上
なお、4分の3未満であっても、1週間の所定労働時間が同種の業務に従事する通常の労働者のおおむね2分の1以上の場合には、健康診断を実施することが望ましいとされています。

入社後の健康管理やリスクを未然に防ぐためにも、雇入時の健康診断は適正に実施することが重要です。
この機会に、誤った取り扱いをしていないか一度確認してみてはいかがでしょうか。

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