同一労働同一賃金ガイドラインの見直しについて

同一労働同一賃金ガイドラインの見直しについて

2025年12月26日 | We willグループ

同一労働同一賃金をめぐっては、近年の裁判例の蓄積や、企業実務における説明対応の重要性が増していることを背景に、厚生労働省において「同一労働同一賃金ガイドライン」の見直しに向けた議論が進められています。今回の見直し案は、単に待遇差の結論を示すだけでなく、企業がどのような根拠で待遇を整理し、説明していくべきかをより明確にする方向性がうかがえる内容です。

現行のガイドラインでは、パート・契約社員等の短時間・有期雇用労働者や派遣労働者について、正社員との待遇差が「不合理」とならないための考え方が示されており、主に次の観点から説明・整理することが求められます。
・職務内容(業務の内容、責任の程度)
・職務内容・配置の変更範囲(転勤や配置転換の範囲 等)
・その他の事情(賃金決定の経緯、慣行、労使交渉の状況 等)

今回の見直し案では、構成上、「退職手当」や、所定労働時間が通常の労働者と同一で、かつ無期契約の労働者等に関する事項が追加されています。
あわせて、最高裁判例等で示された考え方を踏まえ、待遇ごとの整理・説明の観点がより具体化されています。
そのため企業としては、各待遇について「なぜ差を設けているのか」を説明できるよう、根拠や運用実態を整理しておくことが重要です。
たとえば賞与については、賞与の性質・目的(後払い賃金、功労報償、生活費補助、意欲向上等)に照らし、通常の労働者と同様にその目的が妥当するにもかかわらず均衡のとれた支給がなく、かつ見合い(基本給を高くする等)もない場合には、不合理となり得る旨の留意点が追記されています。
また退職手当についても、性質・目的(後払い賃金、功労報償等)を踏まえた整理・説明が求められる方向性が示されています。

まず自社の待遇(基本給・手当・賞与・退職手当・福利厚生など)を一度洗い出し、「何のために」「どういう条件で」支給しているのかを整理しておくと安心です。
当法人では、待遇差の整理(リスクの見える化)から、就業規則・賃金規程の見直し方針の設計、説明資料の作成支援まで承っております。最新動向を踏まえた整理や社内説明に不安がある場合は、お気軽にお問い合わせください。

top