算定基礎届

算定基礎届

2023年7月5日 | We willグループ

社会保険労務士法人Wewillの平野です。
毎年7月に行われる算定基礎届は、1年に1度、毎月の社会保険料(健康保険料、介護保険料、厚生年金保険料)を決定するための標準報酬月額を見直す作業です。

見直しされた保険料は9月分から適用されます。
変更された保険料は、一般的には10月支払いの給与から控除されます。

算定基礎届で行う作業では、社会保険に加入している人の4〜6月に支払われた報酬の平均を出し、保険料額表に当てはめ、保険料を決めていきます。

ここで決められた保険料は、固定的な報酬の変動や保険料率の変更がない限り、1年間変わることがありません。

4〜6月に残業が多いと社会保険料が上がると聞いたことがあるかもしれませんが、上で書いたように、4〜6月の給与(報酬)をもとに1年間の保険料を決めるからです。

算定基礎届の対象者
7/1時点で社会保険の被保険者である従業員が対象となります。
ただし、6/1以降の資格取得者、6/30以前の退職者、7月改定の月額変更届を提出する者、8月、9月に改定が予定されている者を除きます。

報酬について
報酬には、基本給だけでなく、家族手当や通勤費などの手当など労働の対象として受けるすべてのものが対象となります。
ただし、臨時に受けるものや年3回以下の賞与は含みません。

各月の支払い基礎日数
報酬の対象となった日数のことを支払い基礎日数といいます。
時給・日給は出勤した日、月給の場合は暦日
4~6月の各月に支払い基礎日数が17日以上ある月の報酬を用いて平均を出します。

その他のルール
算定基礎届の作業では他にも取り決めがあり、日本年金機構のサイトに載っています。
インターネットで「算定基礎届ガイドブック」と入力して検索すると、冊子を閲覧することが可能ですので、ご参照ください。

提出時期
提出時期は、毎年7/10です。
10日が土日の場合には翌営業日が提出期限となります。
算定基礎届が遅れた場合、9月からの保険料額の決定通知書が届くのが遅くなり、10月支払の給与計算に間に合わなくなることもあります。
遅れてしまった場合でも、なるべく早く届け出するようにしましょう。

top