夏から秋に相談増加!傷病手当金の基本
社会保険労務士法人Wewill労務事務局です。
いよいよ本格的な夏がやってきました。毎日厳しい暑さが続くと、心配になるのが従業員の皆さんの体調管理です。
実は、夏の疲れが溜まるこの時期から秋にかけては、体調やメンタル不調による「長期欠勤」の相談が1年の中でも増えやすいタイミングです。
従業員が長期休職することになったとき、健康保険には「傷病手当金」という、休業中の生活を支える制度があります。 今回は、この傷病手当金の基本を分かりやすく解説します。
【傷病手当金とは…】
業務外の病気やケガ(うつ病などのメンタル不調も含まれます)で働けない期間、健康保険から給与の約3分の2が支給される制度です。最長1年6ヶ月間受給できます。
【傷病手当金を受給できる条件】
①会社の社保に入っている本人、②業務外の病気、③「連続3日間」休んだ後の4日目から支給、④休業期間中の給与の支払いがないこと(または傷病手当金より少ない)という条件があります。
【給与から天引きされている社会保険料や税金は…?!】
●社会保険料
給料がゼロでも、休む前と同じ保険料(会社負担・本人負担ともに)が発生します。
●住民税
前年の収入に対する税金のため、休業期間中も毎月発生します。
●雇用保険料
給料の額に連動するため、手続きなしで0円になります。
社会保険料や税金は給与から天引きしていますが、給与がゼロになると天引きできません。また、免除などもないため、会社は従業員の代わりに毎月、国や役所に社保・住民税を納め続ける必要があります。
対策としては、本人に毎月、会社の口座に振り込んでもらう方法や会社が一旦立て替え、復職後に給料から少しずつ精算する方法などがあります。
【実際の事務の流れ】
休業する従業員が条件にあてはまる場合、次の流れで手続きを進めます。
①診断書の受領と、最初の3日間の処理
医師の診断書を提出していただきます。最初の3日間(待期期間)は傷病手当金が出ません。有給休暇が余っていればこの期間にあてることができます。
②社会保険料と住民税の個人負担分の支払方法を確認
休業中の「社保・住民税の個人負担分」をいつ、どうやって会社に支払うかを従業員本人と確認し、書面に残します。
③1ヶ月ごとに申請書を提出する
1ヶ月休んだら、その月の欠勤控除を行った給料明細などを添えて、翌月に健康保険組合(協会けんぽ等)へ申請書を提出します。
夏休み前の今のうちに傷病手当金についての知識を頭に入れておくことで、秋口の「もしも」の時に、慌てずに相談業務や手続きが進められます。是非一度、実際の申請書類や手続きの流れなどを確認しておきましょう。
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