社会保険労務士法人We will事務局です。
深刻な人手不足が続くなか、経営者や人事担当者にとっては「如何に優秀な人材を確保し、定着させるか」は最重要課題かと思われます。高い手数料を払って転職エージェントを利用しても、早期離職されてしまってはコストも時間も水の泡となってしまいます。こうした中、近年注目されているのが「リファラル採用(社員紹介)」です。現在、「リファラル採用」を導入している企業は全体で約半数、大企業では6割を超えており、すでに一般的な手法として定着しつつあります。今回は「企業の採用に関するアンケート調査」の中から、この「リファラル採用」の現状について紹介します。
従業員の定着率がもっとも高い採用方法として、「リファラル採用」を挙げたのが全体の18.5%の企業で、「ハローワークを通じた中途採用」「新卒採用」「転職エージェントからの紹介」を上回りました。さらに、注目すべきは企業規模による格差で、大企業では「新卒採用」の定着率が26.5%ともっとも高いのに対し、中小企業では「リファラル採用」での定着率がもっとも高いとのことでした。知名度や採用力で劣る中小企業にとって、新卒に依存するリスクは高く、既存社員の「つながり」を活かした採用こそが、ミスマッチを防ぎ定着率を向上させる特効薬になっている現実が見えてきます。
リファラル採用で採用した方が定着しやすい理由は、自社の社風や業務内容を理解している社員が「この人なら合う」と判断して紹介するため、入社前の期待と現実のギャップ(リアリティ・ショック)が少ないことにあるでしょう。さらに、入社する方を即戦力として実力を発揮させることもでき、本人の満足度にもつながります。
時間をかけて新卒を育てる大企業の手法と、即戦力かつカルチャーマッチを重視してリファラルやアルムナイ(退職者再雇用)を活用する中小企業の手法。採用方法が多様化し、さらに人手不足と人件費の上昇が進むいまだからこそ、自社の成長戦略や組織風土に合わせ、「長く働いてくれる仲間」を募る戦略を組み立てていくことが求められます。