社会保険労務士法人We will事務局です。
令和6年6月に成立した「子ども・子育て支援法等の一部を改正する法律」に基づく「子ども・子育て支援金制度」が令和8年4月より始まります。この支援金は被用者保険に加入されている方であれば、社会保険料とあわせて徴収されるため、本制度開始は給与計算や賞与の支払実務に直結します。今回はこの「子ども・子育て支援金」についてお伝えします。
子ども・子育て支援金は加入する医療保険制度(国民健康保険・後期高齢者医療・被用者保険)ごとに保険料が決められます。被用者保険の場合、保険料率は0.23%で、支援金額は「標準報酬月額×0.23%」で算出されます。給与から天引きされる本人負担額は、原則労使折半のため、その半分(0.115%相当)です。なお、徴収された支援金の使途はすべて法律で子育て支援関係に限定されているため、流用はないと、こども家庭庁は発表しています。開始時期は、「令和8年4月分の保険料から」です。多くの企業(社会保険料の翌月徴収)では令和8年5月支給の給与から天引きが開始されますが、自社の徴収方法(当月徴収か翌月徴収か)によってタイミングが異なるため、給与担当者の制度への理解が不可欠です。
子ども子育て支援金は、健康保険制度や厚生年金制度と同様に、毎月の給与からだけでなく、賞与からも同様の料率で徴収されます。また、社会保険料のしくみを利用して徴収されるため、産前産後休業や育児休業で社会保険料が免除されている期間は、支援金も免除(徴収なし)となります。
また、こども家庭庁は、加入者が自身の負担額を正確に把握できるようにするため、子ども・子育て支援金額を「医療保険料等と明確に区別して表示できるように取り組むこと」を求めています。給与明細上では、独立した項目として表示されることとなることもあるため、給与計算システムや給与明細のレイアウトへの影響も考えられます。
この制度の導入により、明細を見て「手取り額が減った」と思う従業員の方も出てくるかもしれません。新制度の導入前に事前にしっかり社内告知することも重要です。