社会保険労務士法人We willの太田です。
桃が美味しい季節になりましたね。いかがお過ごしでしょうか?
さて、今春、総合スーパー「イオン」を運営するイオンリテールが、正社員とパート社員の待遇を一緒にする。と報道で大きく取り上げられました。
すべてのパート社員が対象ではなく、月に120時間以上働き、売り場で中心的な役割を果たしているパート社員で、社内試験に合格すると、正社員と待遇を一緒にする取り組みです。
これにより基本給や手当やボーナス、退職金までもが同一条件となるそうです。
スキルが評価されていいですし、働くモチベーションにもつながりますよね。
現在は、人手不足が急速に進んでいて2030年には600万人の人手不足になり、人財確保が課題となっています。
全体の労働力人口の約40%が非正規社員なので、同じ業務内容をしているなら、正社員と待遇を同じにしていくことや、労働者の働き方の選択肢が増えることは、優秀な人財確保や、業績アップに繋がります。
そこで、助成金では、非正規社員の基本給を定める賃金規定(基本給テーブル)を3%以上増額改定すると助成金を受給できる「キャリアアップ助成金(賃金規定等改定コース)」があります。
この助成金はもともと基本給テーブルがなくても賃上げするときに基本給テーブルを作成すれば助成金を申請でき、
3%以上5%未満の引上げをすると1名につき5万円
5%以上の引上げをすると1名につき6万5,000円の助成金が支給されます。
例えば、パートタイマー20人の基本給テーブルを5%引き上げた場合
65,000円×20人=130万円の助成金になり、毎年、申請できます。
一部の非正規社員の賃金を増額する場合でも、その区分が職種別など合理的な理由に基づいていれば助成金は支給されます。
基本給テーブルを新たに作成した場合でもその内容が過去3か月の賃金実態からみて3%以上増額していることが確認できれば助成金は支給されます。
10月に最低賃金が上がるので先に賃上げすることによっても助成金は支給されます。
こういう取組みは、とても良い取組みだし、どんどん広がっていってほしいと思います。助成金を活用しながら、応援していきますので、お気軽にご相談ください。